Mbed(6)-Tickerを使った割り込み処理

前回は、「Visual Studio Code + GNU Arm Embedded Toolchain + opneOCD」の開発環境を使用して、Mbedボードの動作確認を行いました。Mbed対応ボードは、NUCLEO-F446REを使用しました。前回の内容は下記のサイトを確認してください。

Mbed(5)-GNU Arm Embedded Toolchain + opneOCDを使用してMbed対応ボード動作確認

今回は、Timer処理機能を構築したいと思います。Mbedライブラリには、Tickerというクラスが用意されています。このクラスを使用すると指定した時間間隔で割り込みを発生することができます。このTickerクラスを使用して、LEDを点滅させる機能を構築したいと思います。Mbed対応ボードは、NUCLEO-F446REを使用します。ハードウェアはPC(Intelプロセッサ)、OSはUbuntuです。開発環境は下記のとおりです。

  • Visual Studio Code
  • GNU Arm Embedded Toolchain
  • opneOCD

それでは、Tickerクラスを使用して、LEDを点滅させる機能を構築していきたいと思います。まずは、新規プロジェクトの作成です。新規プロジェクトの作成方法は、下記のサイトを参考にしてください。

Mbed(5)-GNU Arm Embedded Toolchain + opneOCDを使用してMbed対応ボード動作確認

PIC(2)-タイマー割り込み機能

本日は、PICを使用したタイマー割り込み機能です。タイマー割り込み機能は、一定周期で処理をしたい場合などに使用します。下記のコードは、タイマー機能を使用して、50ms毎にLEDランプが点灯、消灯を繰り返す機能になります。

タイマーのカウント数について考えていきます。今回、クロックは4MHzに設定しています。内部クロックの場合、カウンタは4周期に1カウントするので、今回は1000000カウントできることになります。この場合、LEDの点灯、消灯は1μsecになります。今回は、50msecという設定なので、500000カウントすれば良い事になります。ただし、タイマーのカウントは8bitしか用意されていません。ようするに、256回までしかカウントできません。

そこで、プリスケーラを活用します。プリスケーラは8bit用意されているので、これを活用すると256×256で65536カウントできます。これなら50000カウントできるので、50msecの周期をつくれそうです。50000カウンタをプリスケーラ値256で割ると、約195カウンタになります

タイマーのMAX値の256カウントから195カウントを引いた値をタイマーの初期値にすることで、50msec後にタイマー0割り込みが発生するような機能が構築できます。TMR0にカウンタの初期値を入力するので、TMR0=0x3Dとなっております。このカウンタ値の設定は、メイン関数の部分の他にも、タイマー0割り込み関数でも設定しております。

それでは、コーディングしていきたいと思います。タイマー機能を使用して、50ms毎にLEDランプが点灯、消灯を繰り返す機能のソースコードは下記のようになります。