Renesas Synerg マイコンは、「開発を加速」「トータルコストを削減」「参入障壁を低く」を3本柱にしたマイコンです。マイコンを購入すれば、統合開発環境(コンパイラを含む)も無償で使用できます。また、RTOSも無償で使用することができるので、魅力的です。
Renesas Synerg マイコンのファームウェアを作成するときには、SSP(Synergy Software Package)を使用すると便利です。 SSPは、ルネサスが動作を保証したソフトウェアパッケージで、ファームウェアを作成するときに便利です。
Renesas Synerg マイコンは、S1シリーズ、S3シリーズ、S5シリーズ、S7シリーズがあり、今回は、S1シリーズの評価ボードを使用して、マイコンの検証をしたいと思います。使用する評価ボードは、「DK-S124」です。
統合開発環境は、「e2studio ISDE」と「IAR Embedded Workbench for Renesas Synergy」が用意されています。今回は、「e2studio ISDE」を使用して開発を行おうと思います。下記のページよりSSPが同梱されたe2studioのインストーラをダウンロードできます。
https://www.renesas.com/jp/ja/products/synergy/software/ssp.html
統合開発環境をインストールできたら、まずは、テンプレートを使って、評価ボードを動かしてみます。
e2Studioを実行すると、下記の画面が表示されます。プロジェクトファイルの保存先となるので、任意のフォルダを選択してください。選択できたら、「OK」ボタンを押します。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0001-300x143.jpg)
すると、e2studioの画面が表示されます。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0002-300x226.jpg)
それでは、新規プロジェクトを作成します。
メニューバーから[edit]→[new]→[Synergy C/C++ Project]を選択します。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0003-1024x683.jpg)
「Renesas Synergy C Executable Project」を選択して、「OK」ボタンを押します。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0004-300x246.jpg)
プロジェクト名を入力して、「Next」ボタンを押します。今回、プロジェクト名は「Blinky」にしました。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0005-300x273.jpg)
今回、評価ボードを使用するので、Boardから「S124DK」を選択して、「Next」ボタンを押します。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0006-300x273.jpg)
テンプレートの選択画面です。「Blinky with ThreadX」を選択して、「Finish」ボタンを押します。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0007-300x273.jpg)
新規プロジェクトファイルが作成されました。もし、下記のような画面が表示されていなかったら、左端にある「ギアのアイコン」を選択すると、表示されると思います。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0009-1024x653.jpg)
早速、ビルドしてみます。メニューバーのProject]→[Build All]を選択します。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0010-1024x652.jpg)
Buildが成功すると、Consol画面に「Build Finished. 0 errors, 0 warnings」と表示されます。それでは、USBケーブルで評価ボードとPCを接続して、デバッグを行います。メニューバーの[Run]→[Debug]を選択します。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0011-1024x653.jpg)
Debug画面に切り替えてよいか確認画面が表示されるので、「Yes」ボタンを選択します。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0012-300x112.jpg)
Debug画面が表示されます。上のほうにあるアイコンメニューの一覧から実行ボタンを2回押して、プログラムを実行します。
![](https://progtech.device-mobile.com/wp-content/uploads/2019/02/Synergy_0013-1024x653.jpg)
評価ボードのLEDが点滅しました。